子供っぽくなっちゃうのはなぜ？浴衣の大人っぽい着こなし方

藍四十八色年齢を重ねた女性が浴衣を着るときには、着こなし方や何気ない仕草などにも気をつける必要があります。
子供が浴衣を着るときのような着付けの仕方や、子供っぽいデザインの浴衣を選んでいると、どうしても幼い印象になってしまうでしょう。一方で、大人の女性独特の優美でしなやかな立ち振る舞いができると、大人っぽさにつながります。
浴衣を大人っぽく着こなしたいなら、そもそも、大人っぽいとはどのような雰囲気のことを指しているのかについて知っておくことが大切です。

大人っぽい雰囲気としては、いくつかの条件や定義が挙げられます。まず、落ち着いていて品があるという点は、大人の女性には欠かせないポイントです。子供はやんちゃで活発で、元気なイメージが持たれます。対して、大人は行動も落ち着いており、仕草などにも品の良さが表れているのが特徴といえるでしょう。

次に、ほのかな色気があることも、大人っぽさには必要です。ほのかな色気は、立ち振る舞いにも表れます。例えば、浴衣を着ているときには歩幅はできるだけ狭くして、がに股で歩かないように気をつけることがポイントです。

他には、手を伸ばすときや座るときにも、上品でゆったりとした仕草をすると良いでしょう。また、大人っぽいということは、華やかではありますが、単に派手であることとは異なります。
この点をはき違えないように、大人っぽい浴衣の着こなしを楽しみましょう。

大人っぽい浴衣を選ぶときには、浴衣の色にも気をつけましょう。
大人の浴衣の定番の色としては、藍色や紺が挙げられます。藍色や紺のような暗青色は、一般的に大人っぽく、高級な印象となることが特徴です。加えて、寒色系は知的でクールなイメージも演出してくれます。

大人の女性が浴衣を着るときには、白や青、水色などもおすすめです。白・青・水色については、寒色系の色の特徴である知的でクールな印象は保ちつつ、爽やかな雰囲気ももたらしてくれます。

浴衣を着るのは暑さが厳しい夏ですから、浴衣の色で清涼感を演出するのも良いでしょう。また、大人っぽい浴衣を選びたいなら、原色系のはっきりとした色味のものは控えることがポイントです。原色系の色味の浴衣はカラフルですが、場合によっては幼く見えてしまう可能性があります。

藍色や紺、白、青、水色以外の色の浴衣で大人の女性の落ち着いた雰囲気を演出したいなら、藤色や若草色などのスモーキーな色合いを選んでみると、大人っぽさにつながるでしょう。
浴衣の色も、浴衣を着たときの立ち姿に大きな影響を与える要素であるため、浴衣を選ぶときには色味についてもしっかりと検討することが重要です。

浴衣を大人っぽく着こなしたいなら、素材で変化をもたらしてみる方法もあります。
上質な素材の浴衣を選ぶことで、格上の大人に見せることができるのです。
浴衣の上質素材については、絹紅梅、綿紅梅、有松絞りなどが挙げられます。

まず、絹紅梅は軽く、透け感があることが特徴の素材です。薄手の絹糸の地に太めの綿糸で格子状の凹凸を織り出しており、浴衣の素材としては最上級にあたります。

次に、綿紅梅も絹紅梅と同様に、格子状に太めの糸を織り込んだ生地であることから、生地には凹凸ができます。生地に凹凸ができることで、生地が肌に張り付かず、暑い夏でも涼しさをもたらしてくれます。

有松絞りは、愛知県名古屋市緑区の有松地域で作られている絞り染めのことをいいます。有松絞りでは、絞りの技術で布地に独特の凹凸を作っていくことが特徴です。この有松絞りもふんわりとして繊細な着心地であることから、浴衣地として多くの人に親しまれています。

浴衣に使われている生地には他にも様々な種類があるため、浴衣選びでは生地の織り方などにもこだわってみると良いでしょう。

お気に入りの浴衣を選んだら、浴衣姿をより大人っぽく見せるための工夫をしましょう。
浴衣姿にほのかに色気を出して、上品で大人っぽく見せたいなら、ヘアスタイルにもこだわりを持つことがポイントです。

髪が長い女性の場合は、ヘアスタイルはアップにしてすっきりとまとめてみると、大人っぽさを演出することができます。
前髪は横に流しておくと、涼しげな印象となるでしょう。
せっかく浴衣を着るのであれば、ダウンヘアのままではなく、うなじがきれいに見えるようなヘアスタイルにすることがおすすめです。例えば、うなじがきれいに見えるヘアスタイルの定番とされるお団子は、簡単にセットできることに加えて、男性からも人気があるヘアスタイルのひとつです。

ボブは髪の長さがあまり長くはないため、後ろ髪をきれいに上げることが難しい場合もあるでしょう。ボブの女性が浴衣を着るときには、ハーフアップで髪の毛を上品にすっきりとまとめてみると、大人っぽい印象になります。
ハーフアップは浴衣姿にも良く似合うヘアスタイルであり、フェイスラインも強調されるという特徴があります。
ボブは髪の毛の長さが短いことから、あまりヘアアレンジができないと思われがちです。しかし、サイドを編み込みしたり、カチューシャで留めてみたりするなど、さまざまなヘアアレンジを楽しむことができます。

浴衣のデザインに合わせて、いろいろなヘアスタイルを楽しんでみましょう。

浴衣を着るときには小物にこだわることでも、大人の女性を演出することができます。
お気に入りの浴衣を選んだら、帯や帯締めなどを決めていきましょう。

浴衣を着るときには、帯や帯締めなどで色を足して、より華やかにセンス良く着こなすことがポイントです。例えば、藍染めや紺の浴衣は大人っぽく、高級で、クールな印象になるといわれています。ただし、藍染めや紺の浴衣を選んだ場合は、浴衣に合わせる帯の色があまりに地味すぎると、旅館で着る浴衣のような印象になってしまいます。
浴衣の色を藍色・紺などに決めたのであれば、帯の色には思い切って赤や山吹色などの暖色系の明るい色を持ってきて、差し色にすると良いでしょう。

このように配色することによって、派手になり過ぎず、程よく華やかな印象をもたらすことができます。
帯や帯締めをはじめとする小物の使い方に迷ったときは、浴衣とのバランスを見ながら決めていくことがおすすめです。

浴衣姿を大人っぽく見せたいなら、アクセサリーを効果的に使ってみましょう。
浴衣を着るとき、髪飾りやアクセサリーはシンプルなものを選ぶことがポイントです。加えて、髪飾りやアクサセリーは、あまり大ぶりのタイプのものは選ばないように気をつけましょう。
浴衣を着ることで上品で大人な女性を演出したいのであれば、小ぶりで質の良いアクセサリーが適しています。
例えば、原色を多用したアクセサリーなどをゴテゴテとつけ過ぎてしまうと、子供っぽく見える原因となります。
大きめの髪飾りをつけるのであれば、ひとつだけつけるようにしましょう。

着付けの基本をしっかりと守ることでも、浴衣姿を大人っぽく見せることができます。
浴衣を着るときには、まずは浴衣や帯、下駄、浴衣スリップなど必要なものを用意しておきましょう。
浴衣については、着付けの基本を知っておけば、ひとりでも着付けを行うことができます。

まず、ヘアメイクを済ませて、浴衣スリップを着ます。
次に、浴衣に袖を通して、浴衣の背中の縫い目が背中の中心を通るようにして、浴衣を羽織りましょう。
そして、襟先を揃えていきます。
続けて、下前を入れ、後に上前を重ねたら、腰紐を結んでいきましょう。

腰紐を結ぶときは、上半身の浴衣が少々だぶついても良いので、下半身がきれいになるように固定していくことがポイントです。腰紐が結べたら、おはしょりを整えていきます。
次に、コーリングベルトを使って襟の乱れを防いだら、衣紋の位置、抜き加減を決めていきます。
続けて、伊達締めを上から巻いたら、帯を結んでいきましょう。

帯を結ぶときには、蝶結びや文庫結び、リボン結びなど、さまざまなアレンジを楽しんでみることがおすすめです。

着付けの基本をしっかりと押さえておくと、着崩れる心配もなく、凛とした佇まいになります。ただし、浴衣を着ているにもかかわらず洋服感覚で動いてしまうと、着崩れる原因となってしまうため、注意深く行動することが大切です。
具体的には、小股で歩く、肩よりも上に腕を挙げないなど、和装用の美しい所作を心がけるように気をつけましょう。

浴衣の選び方を間違えてしまうと、大人っぽい着こなしになるどころか、子供っぽく見えてしまうおそれがあります。
そのため、子供っぽく見えてしまうNGな浴衣についても押さえておき、浴衣選びで役立てましょう。

まず、浴衣を選ぶときには、カラフル過ぎる浴衣は選ばないようにすることがポイントです。
たくさんの色を使ったカラフル過ぎる浴衣は、大人が着ると落ち着きがなく、子供っぽい印象となってしまいます。
浴衣を着てはんなり美人を目指したいのであれば、カラフルな浴衣や原色の浴衣などはNGと心得ておきましょう。

次に、浴衣の着付けをするときには、襟を抜きすぎたり、胸元があきすぎたりしていないかをしっかりとチェックしておくことが大切です。浴衣で大人の女性を演出したいなら、ほのかな色気があることは欠かせません。
ただし、露出があまりにも大きいと、どうしても下品に見えてしまいます。
浴衣を着て大人っぽく見せたいなら、あくまでも上品であることを意識すると良いでしょう。

また、浴衣選びをしていると、価格帯も幅広いことに気づかされます。
浴衣を購入するときには、価格が安過ぎる浴衣はNGです。
浴衣の価格が安過ぎると、チープで子供っぽく見えてしまいます。
浴衣姿を大人っぽく見せたいのであれば、質の良い浴衣を上品に着こなせるようになるのが理想的といえるでしょう。
浴衣にはさまざまな上質素材があります。素材ごとの特徴や良さを知っておき、お気に入りの浴衣に出会えることが理想的です。

浴衣を選ぶことも、大人の女性の楽しみのひとつですから、浴衣にまつわるさまざまな知識を持っておきましょう。

浴衣の着付けをするときには、マナーを守って上品な着付けを目指すことが大切です。
浴衣を大人っぽく着こなすためには、ほのかな色香を醸し出すことが秘訣といわれています。
しかし、着付けの仕方やヘアメイクなど、やり過ぎには注意が必要です。

例えば、浴衣や着物を普段から着ている女性は少ないため、女性の多くが浴衣を着ること自体を非日常と捉える傾向にあるでしょう。また、浴衣は夏祭りや花火大会などの特別なシーンで着ることが多いことから、ヘアスタイルやメイクなどが普段よりも随分と派手になってしまう人が多いようです。
作り込み過ぎた盛りヘアスタイルや派手過ぎるメイクをしていると、和装美人とはいえません。
ヘアスタイルやメイクがあまりにも派手な場合は、下品であることに加えて、幼い印象をもたらしてしまうのです。

浴衣を着ることで上品で大人っぽい女性を演出したいなら、メイクはナチュラルメイクを心がけ、ヘアスタイルはアップやハーフアップなどでフェイスラインを出してすっきりとした印象にすると良いでしょう。

次に、浴衣を選ぶときには、色や柄ばかり意識してしまうかもしれません。
しかし、大人の女性が浴衣選びをするのであれば、色や柄だけではなく、素材にも注目することがポイントです。
浴衣はいつも着るものではないため、価格も気になるところでしょう。ただし、あまりにも安価な浴衣を購入してしまうと、浴衣姿も様にならず、チープに見えてしまう可能性があります。
浴衣に使われている素材にはさまざまなものがあり、素材ごとに特徴や良さ、風合いなどが異なります。そのため、浴衣を上品に着こなして暑い夏を乗り切りたいなら、ぜひ浴衣の素材にもこだわって、お気に入りの浴衣を見つけましょう。

浴衣を大人っぽく着こなすためには、着付けの基本を押さえることはもちろんですが、浴衣の素材や色、ヘアスタイル、メイクなどのマナーを守り、配慮をすることが重要です。
浴衣選びや着こなし方の知識を身につけ、実際の着付けで活かすようにしましょう。