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かわいくきれいに着付けたい!浴衣を上手に着付けるための基礎知識

お祭りや花火大会の装いは、定番の浴衣を着たいですよね。
浴衣なら、露出が少ないので上品に見えますし、着ているだけで華やいだ気分になれます。
自分で着付けられるようになれば、周囲から一目置かれて女っぷりもUPするでしょう。
今回は、浴衣を上手に着付けるために知っておきたいポイントを紹介します。

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2018.5.16

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浴衣を着る前に覚えておきたいこと!やっておきたいこと

浴衣を着る前に、やっておきたいことが5点あります。
「5つもあるの」と驚いてしまっているかもしれませんが、1つ1つのポイントは難しいことではありません。
また、これら5つのポイントをしっかり押さえると、他の人から一目置かれるようになります。
慌てず確認しながら、浴衣を着る準備をしてくださいね。

1.メイクとヘアアレンジは終わらせておく

浴衣を着てしまってからメイクやヘアアレンジをしようとしても、袖がじゃまになって腕を動かしづらくなってしまい、うまくメイクアップやアレンジをすることができません。また、口紅やグロス、ファンデーション、ヘアスプレーなどをつけてしまうと、せっかく着付けた浴衣が汚れてしまい、台無しになってしまいます。さらに、化粧品やヘアケア用品を取るために移動したり、椅子に長時間座ったりしていると、せっかく着た浴衣が着崩れを起こしてしまうことがあります。
ですので、メイクとヘアアレンジは浴衣を着る前に終わらせておきましょう。
美容院でメイクとヘアアレンジをお願いする場合でも、浴衣の着付けは後でするのがおすすめです。

2.襟は「右前」と覚える

浴衣の襟の合わせ方を間違えると、死装束の着付けになってしまいます。
襟の合わせ方が間違っていると、せっかくきれいに着付けができたとしても、他人から「着付け方を知らない人だ」と思われかねません。したがって、襟の合わせ方を覚えるのはとても重要です。
正しい襟の合わせ方は、右の襟を先に入れて内側に、次に左の襟を腰に巻き付けて外側にくるようにします
この襟の合わせ方を「右前(みぎまえ)」といいますので、しっかりと覚えておきましょう。
間違っても、「左前(ひだりまえ)」にしてはいけません。

3.浴衣の各部分の名称を知っておく

さて、さっそく浴衣の着付け方をチェックしていきたいところですが、着付けの解説は専門用語だらけでいきなり理解するのは大変です。しかし、各部分の名称を知ってしまえば、解説に難しいことはありません。
以下で、重要な部分の名称を確認しましょう。

よく目にする「前身ごろ(まえみごろ)」とは、浴衣の胴体の前にくる部分のことです。
袖の付け根部分から胴体の前にくる部分になります。
胴体の前から横にくる部分は「おくみ」です。
縫い目背中側にくる部分を「後ろ身ごろ(うしろみごろ)」といいます。

「身八つ口(みやつぐち)」とは、わきの下部分にある開いている部分のことです。
女性や子供の腕の動きを楽にするためと、通気による体温調節、授乳のために開いているとされます。女性の場合、浴衣が直線でできているのに対し、胸やウエストなど体に曲線的な部分が多いため、調整をするために身八つ口があるのです。
このため、男性の浴衣には見八つ口はありません。

「襟した(えりした)」は、襟の先端の終わりのところから、浴衣のつま先までのことです。

「身丈(みたけ)」とは、浴衣の襟から裾までの長さのことをいいます。

「裄丈(ゆきたけ)」とは、浴衣の背中部分の縦に入っている縫い目から、袖口までの長さのことです。

「おはしょり」とは、帯の下の浴衣を折った部分のことをいいます。
着丈に合わせて腰のところで折ってあり、腰ひもあるいは帯でそのまま結んで留めてある部分です。裾の長さの調整のために折ってあるので、人によってその長さは異なります。後で説明するように、着付けのときだけではなく着崩れを起こしたときにも、おはしょりを引っ張ることで浴衣全体を整えることができます。

「上前(うわまえ)」とは、浴衣を着た際に上になる身ごろのことをいいます。
「右前」で着付けていれば、左側の身ごろが上前になっていなければなりません。
これに対し、「下前(したまえ)」とは、浴衣を着た際に下になる身ごろのことです。
「右前」の場合、右側の身ごろが下前になっています。

「袖付け(そでつけ)」は、袖と身ごろの縫い目部分のことです。

「背縫い(せぬい)」は、後ろ身ごろにある真ん中の縫い目のことで、背筋に沿うようになっています。

4.タオルなどを使って体型補整をすること
着物は、体の凸凹が少ないほど美しく着付けることができます。
補整をせずに浴衣を着ると、しわやふくらみができ、さらに帯がほどけやすくなってしまいます。
また、補整をすることで着崩れを起こしにくくさせられます。
補整をするには、専用の体型補整具もありますが、バスタオルやフェイスタオルでも代用可能です。
バストが大きい場合、さらしを巻く、あるいはアンダーバストにタオルを巻いて段差をなくしましょう。
洋服の場合は、バストが大きいと見目よく映りますが、浴衣の場合はバストが小さい方が美しくなります。
帯に胸がのってしまうと老けて見えてしまいますので、浴衣を着付ける際には鏡で確認するようにしてください。
ウエストが細い、あるいはヒップが大きいという方は、ウエストにタオルを巻くと良いです。
ただし、巻きつけすぎると息苦しくなるだけではなく動けなくなってしまいますので、加減を調節しながら巻くようにしましょう。

5.浴衣でも下着着用がおすすめ

浴衣は本来、お風呂上りに素早く汗をひかせたり、寝間着として着たりするもので、下着をつけるものではありませんでした。しかし、お祭りなどのイベントの外出着として着る場面が多い現代においては、人前で身八つ口や襟、裾からはだけてしまう場合がありますので、下着をつけた方が良いです。

特に、猛暑日や人のたくさん集まる場所へ行く際などは、浴衣に汗がしみこんでしまうのを防ぐ役割も果たし、浴衣を長持ちさせてくれます。ただし、ブラジャーは外しましょう。
浴衣の下に着る下着としては、浴衣スリップや長襦袢などの専用の下着があります。
代用として、ワンピース用のスリップや丈の長いキャミソール、普通のキャミソールあるいはタンクトップとペチコート、スパッツでも対応可能です。ショーツは、浴衣にラインが浮かびやすいので、できれば和装用のものか、薄手でアウターに響きにくいものを着るようにしましょう。

以上が浴衣を着る前に押さえておきたいポイントになります。準備が調ったら、いよいよ浴衣の着付けにトライしましょう。

浴衣を美しく着るための着付け基本

では、実際に浴衣を着てみましょう。あらかじめ腰紐用の紐を2本ほど用意しておくと、着付けが楽になります。

1.背中の中心を合わせる

まずは下着を着た状態で浴衣を羽織り、袖に腕を通しましょう。
それぞれの手で袖を持って腕を左右に伸ばします。
これにより、背中と浴衣の中心線を合わせることができます。背中の中心を合わせるのが難しい、鏡で確認できないという方は、友だちや家族に中心線が合っているかを確認してもらうとよいでしょう。

2.裾の長さを決める

次に、浴衣の前(帯を結ぶ位置くらいの襟の部分)と後ろ(腰のあたり)を持ち上げて、裾の長さを決めます。
このときの長さの目安は、くるぶしが裾に隠れる程度です。

ちょうどよい長さを決めたら、片手で浴衣の前を持ちつつ、浴衣の後ろに回していた手を前に持ってきて、帯を結ぶ位置くらいにある高さの襟を持ちましょう。

両手で持った状態で左右に腕を広げ、裾の長さをもう一度調整します
こうすることで、おくみが胴体の後ろに回りすぎることがなく、逆に、おくみが歩いているときにめくれすぎることを防止することが可能です。
調整した状態で持っている襟を右側から体に巻きつけて、上前と下前を確認します。このとき、上前と下前をまずは床と並行にし、次に10センチ程度上がるように引っ張ると、浴衣の裾が歩く際のじゃまになることがなく、また、裾を地面に付けてしまうことを防止できます。

うまく腰に巻きつけられたら、片手で上前と下前を押さえつつ、腰骨よりも少し高い位置で紐を結びます。
余った布の部分やしわができてしまった部分は、結んだ紐の上部分を引っ張ってたくしあげておきましょう
紐を結ぶのが難しい、あるいは紐では苦しいという方は、ウエストに合わせたゴムベルトを巻くのもおすすめです。
これで裾の長さを調整することができます。

3.おはしょりを整える

裾の長さを整えたら、今度はおはしょりを整えます。
おはしょりが整っていないと、だらしない印象になってしまうので、きれいに整えるようにしましょう
身八つ口から手を入れ、前側のおはしょりになる部分を内側から下に引っ張り、整えます。

背中側も同じように身八つ口から手を入れて整えましょう。
このとき、もう1本の紐をおはしょりの上からウエストの位置で結ぶと崩れにくくなります。

4.襟を抜く

今度は、背中の中心をもち、下に引っ張ってうなじと襟との間に隙間を作りましょう。
だいたいこぶし1つ分くらいがベストです。うなじを見せるとセクシーではありますが、あけすぎると夜の女っぽくなってしまうので、ほどほどにします。
このように、うなじと襟の間に隙間をあけることを「襟を抜く」といいます。

襟を抜くと、前側が乱れますので、もう一度身八つ口から手を入れておはしょりを整えるとともに、前側の襟を整えましょう。
襟の先端を引っ張り、のどのくぼみくらいの位置で襟を交差させます。襟もとを開けるのも、夜の女っぽくなってしまいますので、苦しくない程度に襟を閉めるようにしましょう。
ここまでくれば、あともう少しです。

5.シワを整えて、完成

シワが残っていると、だらしなく見えてしまいますので、仕上げにしっかりとシワを伸ばすことが大事です。

腰側のおはしょりを持って左右に引っ張り、シワを脇側に寄せます。

〈BEFORE〉


〈AFTER〉

今度はおはしょりを下に引っ張って背中側を整えましょう。上前と下前も引っ張ってシワを取ります。
このとき、鏡で確認しながら整えるようにしましょう。

最後に、帯で伊達締めを結んだら完成です。

帯を締めるときには、帯板を入れるときれいに仕上げることができます
帯板がない場合でも、ボール紙で代用可能です。
帯の締め方には伊達締め以外にもリボンのように見える文庫結びもありますので、お好きな仕上がりを選ぶとよいでしょう。髪飾りに合わせて、帯留や帯飾りを使っても華やかに仕上げることができます。

以上が浴衣の着付けの基本になります。
もっときれいに着付けをしたい、体型の補整が難しいという方の場合、自分に合った補整具を選ぶとよいでしょう。
しかし、これらは最初から必要というわけではありません。
まずは何度も練習をして、コツをつかめるようになってから、どうしてもきれいに着付けられない場合にだけ取り入れるようにすると良いでしょう。

また、長時間動いたり着ていたりすると、着崩れを起こします。
着崩れしやすいのは襟もと、背中、裾、おしりの部分です。
襟もとと背中はおはしょりを下に引っ張ることで直すことができます
裾とおしりの部分は、おはしょりを上に引っ張ることで整えることが可能です

トイレに行くときなどは、上前と下前をまくりあげて、帯に挟むと用を足すのが楽になります。
用を足し終わったら、まず下前を引っ張って体に巻きなおし、次に上前を引っ張っておはしょりの下を整え、身八つ口から手を入れておはしょりの内側を整えましょう
トイレに立つ際には鏡で前、横、後ろを確認するようにし、こまめに直すようにします。

浴衣の乱れは、メイクの乱れ以上に目立つうえ、着方次第で大きく印象を左右します。
襟元が乱れていたり、裾がはだけているのは特にだらしなく見えてしまいますので要注意です。

着付けの基本を知って浴衣をきれいに着こなそう

浴衣の着付け方を見て、できるかどうか自信がなくなってしまったと感じた方もいるかもしれません。
しかし、浴衣の着付けは意外と単純で、一度覚えてしまえば簡単です。さらに、着付け方をマスターしていれば、外出先で乱れを直すこともできますので、長時間のデートやお出かけでも安心して浴衣を着て出かけられます。

すぐにはマスターできなくても、何度も練習すれば必ず習得可能です。
最初のうちはお友達と鏡の前で確認しながら練習すると良いでしょう。
カメラで写して確認するのもおすすめの練習方法です。
回数を重ねれば上手に着付けられるようになりますので、あきらめずにがんばって着付けにトライしましょう。

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